# ダッカー

## 何のためのものか {#ducker}

**ダッカー**は、ほかのトラックが鳴るたびに、自分のトラックを一瞬下げ、そのあと元に戻します。定番の使い方は、ベースとキックです。どちらも低域にあるため、同時に鳴ると、どちらもはっきり聞こえません。キックを聴くように設定したダッカーをベースに挿すと、ベースはキックが鳴るたびに道を空け、その合間に戻ってきます。キックが聞こえ、ベースもそこにあり、低域がすっきりします。

ほかのスタジオは、これをサイドチェインコンプレッションと呼び、信号をコンプレッサーに配線するよう求めます。ここでは一つのデバイスで済みます。道を空けるべきトラックに挿し、そのトラックが道を空ける相手を選びます。

二つのパートが同じ帯域で、同じ瞬間にぶつかるときに使います。[2つの音は同じ場所を取り合うことがある](/manual/sound-in-ten-ideas#masking)を参照してください。強くかけると、ダンスミュージックの、ポンピングして呼吸するようなサウンドにもなります。その[出発点](/manual/devices#devices-presets)は、*Room for the kick*、*Pumping*、*Under the voice* です。

<AudioSet title="キックと、伸ばしたベース" :examples="[['ducker-off', 'ダッカーなし'], ['ducker-on', 'ベースがキックに合わせて下がる']]" />

## Listen to {#ducker-source}

ダッカーが聴くトラックで、**Listen to** メニューから選びます。メニューには、曲のほかのトラックが並びます。そのトラックが鳴るたびに、このトラックは下がります。ダッカーは、そのトラックをフェーダーのあとで聴くので、ミュートされたトラックや無音のトラックでは、何も下がりません。

新しいダッカーは **Nothing** を聴いていて、トラックを選ぶまで音はそのままです。聴いていたトラックが削除されると、メニューに **A removed track** と表示され、ダッカーは下げるのをやめます。トラックは、自分が出力するグループを聴くことはできません。また、トラック同士が輪になって互いを聴くこともできません。スタジオは、そのような聴き方を選択肢から外しています。

## Amount {#ducker-amount}

ソースが鳴っている間に、トラックをどれだけ下げるかです。デシベルで、0 から 60 までです。数 dB なら、誰にも気づかれずに低域がすっきりします。大きな量にすると、それ自体がリズムとして聴こえます。

<AudioSet title="Amount" :examples="[['ducker-amount-light', '5 dB：道を空けるだけ'], ['ducker-amount-deep', '24 dB：ポンピングする']]" />

## Release {#ducker-release}

ソースが静かになってから、トラックが戻るまでの時間です。5 ms から 5 秒までです。短いと、トラックはすぐに戻り、すっきりと引き締まります。長いと、ゆっくり膨らむように戻ります。テンポに合わせて耳で設定し、次のヒットの直前にトラックが戻っているようにします。

<AudioSet title="Release" :examples="[['ducker-release-short', '短い：すぐ戻る'], ['ducker-release-long', '長い：膨らむように戻る']]" />

## リダクションメーター {#ducker-reduction}

デバイス上部のメーターは、その瞬間ごとに、トラックがどれだけ道を空けているかを示します。それに合わせて伸びるバーと、その横にデシベルの数値が出ます。聴いているトラックのヒットごとに跳ね上がり、次のヒットの前にゼロへ戻るのが正常です。まったく動かない場合は、**Listen to** を確認してください。ダッカーが聴く対象がないのかもしれません。
